最近ではブラック企業の台頭や突然のクビ、
派遣切りなどで仕事を退職する機会も
多いと言えますが、中には
給料が未払いという事もあるようです。
どうしても会社と労働者では、
会社の方が立場が強いですから、労働者は
泣き寝入りする事も多いのですが、
時には相応に交渉することで未払い分を
取り戻せる事もありますよ。
実際にFPである筆者は、退職後に
未払い分の給料について
相談された事もあるのが実情です。
そこで今回は、退職時に給料が
未払いの場合の対処法をお伝えします。
あなたの退職に、お役立て下さいませ。
退職してから給料がもらえない3つの理由!いつ振り込まれるの?
まず結論に触れておくと、
退職と給料の未払いは関係ありません。
退職後についてはともかく、
退職日までは普通に働いていた訳ですから、
企業は退職日までの給料を支払う
義務があります。
例外的に、ルールを破って退職して
会社に損害を与えた時には相殺という事も
あるようですが、そうでもなければ
支払い義務は消えませんから、
しっかり請求しましょう。
なお、公務員の退職が気になる方は
以下の記事も参考にどうぞ。
その上で、次の章から
給料未払いの理由について
可能性をお伝えします。
理由1社長の逆恨み
まずは「社長の逆恨み」です。
社長に限りませんが、
例えば上司に恨まれていて、
何らかの理由をでっちあげた
可能性があります。
元々、会社の方が立場が上ですし、
辞めた従業員はもう会社にも
来ない訳ですから、ついこのように
考えてしまう方もいることでしょう。
給料未払いは、会社からすれば
元社員への攻撃、恨みを晴らす行動にも
なりますし、また利益にもなりますからね。
一石二鳥ともいえますから、
こういう方もいるのが世の中と
言えるのかもしれません。
理由2お金がない
次に「お金がない」です。
これは逆に
「給料未払いだから退職した」
ような時に多いのですが、中には
ホントに退職前後で会社のお金が
なくなったから支払えないという事も
あります。
つまり、倒産寸前な訳ですね。
ちなみに最近では、会社が
倒産したから給料が貰えない場合には、
給料の一部を立て替え払いしてくれる
「未払賃金立替払制度」というものが
あります。
この制度を利用したい時には、まずは
近くの労働基準監督署に
相談してみましょう。
理由3法律の勘違い
最後は「法律の勘違い」です。
あるいは法律や社会ルールを
都合よく解釈している事も、
実は意外と多いといえます。
従業員が辞めたら、
その月の給料は支払わなくていい…
などと、本気で考えている経営者の声も、
稀に聞くのが現実です。
こういう時は正しい情報を伝えたとしても、
従業員の話など聞かない事も多いですから、
弁護士や労働基準監督署の職員など、
第三者のクチから説明してもらいましょう。
もしかしたら、最後の給料を
取り戻せるかもしれませんよ。
退職したら給料は7日以内に支払う義務がある?
退職した時の給料に明確な決まりはなく、
基本的には今までの給料日に支払われます。
ただ、給料はいわゆる
「前借り」が認められているので、
請求すれば7日以内に支払う義務が
会社に発生するわけです。
このため、何も言わなければ
給料日に貰えると考えておきましょう。
なお、給料がずっと未払いの場合は、
退職後2年以内なら請求が可能です。
未払いの場合は
スンナリ支払ってくれない事も多いですが、
弁護士などに相談しながら、
何とか支払わせましょう。
退職したら給料明細はどうなる?
月の途中で退職した場合でも、
給料明細は基本的に郵送などで
会社から送られてきます。
送られてこなかったら、それはそれで
違法になる事もありますから、
まずは会社に請求しましょう。
それでもムリなら、税務署や
労働基準監督署に相談する手もあります。
特にこういう場合は、振込額が
いつもより少額なこともありますから、
数字の確認のためにも明細を受け取って
見ておくことが大切です。
退職で給料減額されることはある?
退職そのものが理由で、
給料が減額されることはありません。
もちろん月の途中で辞めた場合などは、
満額もらえませんが、普通に
日割り計算された額がもらえます。
他の理由で減らされた場合は違法と考え、
会社に満額を請求しましょう。
ただ強引に突然会社を辞め、
一切の引継ぎなどをせずに会社に
損害を与えた場合は、例外的に
減ることもあるので注意が必要です。
なお、減額をもっと知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
⇒定年退職!再雇用で給与は減額するって本当?平均は?【まとめ】
減額も色々ですね。
退職の給料は手渡し限定って本当なの?
退職の給料が
手渡し限定ということはありません。
普通に退職後の給料日に、今まで通り
振り込みでもらえるのが基本です。
ただ、これまでも手渡しで
受け取っていたなら、最後も
手渡しでしょうね。
手渡し方法より、その金額を気にして、
そして次の職場を探しましょう。
なお、手渡しをもっと知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
給料もらうのもラクじゃないですね。
まとめ
気になる方は動画もどうぞ。
今回の記事では、
退職での給料未払いの可能性を
- 社長の逆恨み
- お金がない
- 法律の勘違い
とお伝えしました。
泣き寝入りされる方も多いのですが
貰えるものは堂々と請求して大丈夫です。
必要なら弁護士等に相談の上で
しっかり請求しましょう。
なお、雇用保険が気になる方は
以下の記事も参考にどうぞ。
⇒定年退職!雇用保険の手続きに必要な書類&期限は?【まとめ】
なるべく全てしっかり対処しましょう。