ブラック企業などにお勤めの場合、
今までの給料支払いは銀行振り込みで
あったとしても、退職時の最後の給料を
嫌がらせの意味も込めて
手渡しでするところがあります。
特にケンカ別れのような形で辞めた時は
なおさら、「会社まで取りに来い」
と言われ、恐怖から泣く泣く受け取りを
諦める方もいるのが実情ですね。
実際にFPである筆者は、過去に
退職時の給料を手渡しと言われた方から
相談された事もありますよ。
そこで今回は、
退職時の給料が手渡しのケースについて
お伝えします。
あなたの退職に、お役立て下さいませ。
退職の給料は手渡しが鉄則!?それって本当?
退職時の最後の給料は、
手渡しが鉄則ではなく、
これまでの受け取り方で受け取るのが
基本です。
これまで振り込みだったなら振り込み、
手渡しだったなら手渡しですね。
このため、今まで振り込みだったのに
最後だけ手渡しというのは、一応、
スジが通らない訳です。
しかし…残念ながら突然の手渡しが
違法という訳でもありません。
また給料は、渡し方はさておき
本人に渡す必要があるので、
第三者に受け取りに行ってもらう方法は
使えません。
心配しなくても殺される事は
ないでしょうから、気合を入れて
貰いに行きましょう。
最後の給料がもらえない可能性はある?
最後の給料がもらえない可能性は、
ほぼないと考えて大丈夫です。
例外的に、強引に辞めたことで会社に
損害を与えた場合は絶対とはいえないものの
労働をした分の給料は必ずもらえるものと
いえます。
それほど、給料は労働者が
考える以上に絶対的なものです。
ただ、辞め方によっては
もらいにくい事もあり、その時は
労働者がみずから諦める事もあります。
そういう意味で、もらえない可能性も
あるといえるかもしれません。
最後の給料は振込にしてもらえる?
会社から受け取りに来いと言われた場合、
その給料を振り込みにしてもらえる事も
あります。
例えばすでに遠方に引っ越している等で、
物理的に受け取りに行くのが
困難な場合ですね。
そんな時は、会社が話し合いに
応じる余地があるのなら、一度
お願いしてみましょう。
ただし、振り込みにしてもらえるかどうかは
「会社による」と言えますし、
喧嘩別れしたような場合は
難しいかもしれません。
そして、こういう事も想定すると
やはりなるべくなら円満退職が理想です。
社会人なら時には感情のままではなく
理性的な思考の元で動きましょう。
最後の給料は引かれるのって本当?
最後に受け取る給料であっても、
今まで所得税などを差し引かれた上で
受け取っていたのなら、この時も普通に
差し引かれて受け取るのが基本です。
また過去に会社に対して、何らかの
借金や貸与などがあったのなら、
最後はそれらを清算されることも
普通にあります。
また月の途中で辞めた場合には、給料は
日割り計算されて受け取るのが基本なので、
その分だけ差し引かれるのは
仕方ないと諦めましょう。
最後の給料に離職票が必要?
そもそも離職票というのは、
会社を退職してから貰うものです。
このため、最後の給料を受け取るのに
離職票は不要といえます。
また離職票は、簡単にいえば
発行まで10日ほどかかるので、
ちょっとだけ待つことが必要です。
ちなみに離職票は、失業給付を出す
ハローワークが発行するものですから、
退職後2週間程度たっても届かない場合は、
ハローワークに問い合わせてみましょう。
最後の給料は住民税が高い?
退職月によっては、
最後の給料から差し引かれる住民税が
高額になる事があります。
具体的にいえば、
1月から5月の間で辞める場合は、
数ヶ月分を一気に支払うことになるので、
高くなると覚悟しておきましょう。
また住民税は、前年の税金を
今年支払う形になっているので、
退職して給料が下がっても
住民税は普通に支払いますから、
高額に感じることも多いのが実情です。
どうしても支払いが困難な場合は、
減税制度もありますから、
役所に相談してみましょう。
最後の給料の保険料はどうなるの?
最後の給料の保険料は、今まで通り
普通に差し引かれるのが基本です。
ちなみに月末に辞めると、
2倍差し引かれる事もあります。
ただ、保険については保険料よりも
保険内容そのものの方を
気にした方がいいかもしれません。
場合によっては無保険になる事もあるので
切り替え手続きに気を付けて
忘れないように手続きを済ませましょう。
ちなみに退職して、その後に
国民健康保険や国民年金に切り替えると、
会社負担分が無くなって
これらは当人だけが支払いますから、
人によっては一気に値上がり、さらに
配偶者などの分も必要になる事もあるので、
ご注意下さい。
まとめ
気になる方は動画もどうぞ。
今回の記事では、
退職時の給料などについて
様々な角度でお伝えしました。
最後の給料は貰うのも支払いも
どちらも普段とは違うかもしれません。
とはいえ一過性の事ですから、乗り越えて
早急にその先の未来を考えましょう。