会社を退職する場合は、自分の業務を
後任に引き継ぎをするのが基本ですが、
「本当にそんなことしなきゃいけないのか」
と、義務かどうかが気になる方もいます。
特に、退職理由が
「会社との折り合いが悪くなったから」
ということも多いので、
尚更かもしれません。
円満退職でなければ、
起こりうる事態でしょうね。
実際にFPである筆者は、過去に
退職者から引き継ぎが義務なのかどうかを
聞かれた事もありました。
そこで今回は、
退職時の引き継ぎが義務かどうかを
お伝えします。
あなたの退職に、お役立て下さいませ。
退職の引き継ぎは義務?
一応、退職の引き継ぎは義務です。
このため、従業員は会社を退職するなら、
後任に業務を引き継ぎしてからするのが
基本になります。
このため、どんなに会社に
ムカついていたとしても、時には
大人の応対も大切ですから、できれば
引き継ぎをしてから辞めたほうが無難です。
引き継ぎで損害賠償される?
実は引き継ぎをしなかったとしても、
簡単には損害賠償されません。
仮に損害賠償を請求されたとしても、
簡単に拒否できることも多いです。
つまり、理屈上は引き継ぎをしなかったら
損害賠償される可能性が残るのですが、
現実的には厳しいことが多いので、
あとは本人の考え次第ともいえます。
退職の引継ぎで知っておきたい7つのこと
一口に引き継ぎといっても、
現場では様々なケースがあります。
そして、関係者が一番意識すべきは
「なるべくの円満退社」です。
そのためのポイントを、
次の章からお伝えします。
1.引き継ぎにおける誓約書とは?
企業の中には、退職面談をして
退職にかかる誓約書を交わし、
引き継ぎや退職金、退職日などを
書面に残すことがあります。
必ず交わさなければならないものではなく、
拒否することもできますが、内容に
納得できるのなら交わしておくと、
あなたにとっても安心できるでしょう。
2.引き継ぎの期間は?
引き継ぎの期間は、様々です。
業務内容などにもよりますからね。
ちなみに法律上は、退職日の2週間前に
いえば辞められるとされています。
ただし、実際には引き継ぎに
一ヶ月程度かかることも多いので、
少しは会社の都合も考えて、最終的な
退職日を決めた方が無難かもしれません。
なお、もっと期間を知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
⇒退職の引き継ぎの期間は?どこまで責任があるの?【徹底検証】
自己防衛に励みましょう。
3.引き継ぎが不十分だと言われた場合
引き継ぎが不十分だと言われたとしても、
特に何か応じる必要はありません。
それによって退職日を
引き延ばす必要もありません。
一見すると不義理なようにも思えますが、
なにをもって十分かは一概に
いえませんから、あなたが
応じられる範囲で応じれば十分です。
なお、不十分な時をもっと知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
ないなりに、こなしていきましょう。
4.引き継ぎでお客様への挨拶はどうする?
退職時の引き継ぎでお客様へ挨拶する場合は
そのお客様の重要度で変わる事が多いです。
大事なお客様なら訪問での挨拶が多いですが
数が多かったり、そこまででもないなら
電話やメール等での対応でしょうか。
会社の都合とともにあなたの都合も考え
最適な方法で挨拶しておきましょう。
5.引き継ぎには資料が必要?
引き継ぎに資料が必要かどうかは、
ケースバイケースです。
業務の仕方をマニュアル化しておいてほしいと
言われる事もありますが、
そうでない事もあるでしょう。
また教えるのに資料があった方が
分かりやすいことも多いですが、
そこまでする必要があるかどうかも
不明といえます。
なお、資料が気になる方は
以下の記事も参考にどうぞ。
作るならしっかり作りましょう。
6.引き継ぎがいない場合は?
引き継ぎがいない場合は、
引き継ぎできませんから、
しなくてかまいません。
「いないから辞めるな」も通じませんし、
「連れてこい」も応じなくて大丈夫です。
引き継ぎをする人間を用意するのは
会社の仕事になります。
ただ、いないのなら引き継ぎ不要と考えて
辞めてもいいですが、
少し待ってあげる考え方もあります。
なお、後任がいない時を知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
少し考えてみましょう。
7.引き継ぎで有給は消える?
引き継ぎと有休は、特に関係ありません。
そして、引き継ぎで
有休消化ができなくなったなら、
有休を会社に買い取ってもらうことも
可能です。
ただし、実際に
買い取ってくれるかどうかは
会社次第になります。
引き継ぎをするかどうかはあなた次第なので
納得のいく落としどころを探しましょう。
引き継ぎで退職の際に訴訟になる場合がある?
引き継ぎで退職の際に訴訟になる…
可能性がゼロではないでしょうが、
考えにくいかもしれません。
強いて言えば、後々に
損害賠償がある可能性は
あるかもしれませんね。
ただ、仮にそうなってもけっして
従業員側のほうが不利とはいえませんから、
ここまで考えておく必要は
弱いかもしれません。
引き継ぎでストレスを溜めないためには?
引き継ぎでストレスを溜めてしまう場合は、
もう間もなく終わるからとガマンした方が
早いかもしれません。
間もなく退職できるわけですからね。
ただ、どうしても我慢できないほどの
苦痛なら、引き継ぎしないことも
一応可能ですから、しかるべきところに
相談のうえで断りましょう。
まとめ
気になる方は動画もどうぞ。
今回の記事では
退職時の引き継ぎについて
様々な角度でお伝えしました。
実際に損害賠償をされることは稀ですが
最低限の防衛をしたほうがいいでしょう。
なるべく円満退職を目指すことを基本に
応じられる範囲で応じましょう。